社労士内田の徒然日記

社会保険労務士の内田が日々の仕事やプライベートなど何でも書き込むブログです。

2018年02月

傷病手当金と老齢年金との併給調整についてご質問いただきましたので、回答させていただきます。

Q.「傷病手当金と老齢年金(老齢基礎年金、老齢厚生年金)はどちらも受給できますか?」

傷病手当金とは、被保険者が病気やケガのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合、被保険者とその家族の生活を保障するために健康保険法から支給される給付です。

老齢年金(老齢基礎年金、老齢厚生年金)とは、ご存じの通り、被保険者が一定年齢に達したときや一定年齢で退職したときに働くことが困難になった場合、所得保障のため国民年金法、厚生年金保険法から支給される給付です。

どちらも生活保障の意味合いのある給付なので、原則、二重に受け取ることはできず、傷病手当金が調整されて支給されます。

これは、国は同一の事由に対して二重保障をしないという大原則があるからです。

ただし、在職中については、傷病手当金と老齢年金との調整がかからず、傷病手当金が満額支給されます。

その理由を説明します。

在職中には在職老齢年金という制度があり、賃金が一定額を超える場合には、年金の支給が停止(一部や全部)される仕組みになっています。
なので、傷病手当金についても老齢年金と調整をしてしまうと、既に調整された老齢年金と二重に調整されてしまう事になります。
そのため在職中には傷病手当金の支給額との調整がかからないことになっています。

つまり高齢者は、調整された年金と会社から支給される賃金とをあわせて生活を維持しています。
私傷病によって賃金が減った分を傷病手当金として一部補填しているだけで、年金は関係ないというわけです。

併給調整という仕組みは非常に複雑で、同一の事由に対して二重保障しないという大原則のもと、例外も設けられています。

何かご質問等ありましたら、お気軽に当事務所までご相談ください。
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民間企業の障害者雇用率が現在2.0%のところ、平成30年4月1日から 2. 2%に引き上げとなります。
これに伴い障害者を雇用しなければならない民間企業の事業主の範囲が変更されます。

<これまで>
従業員50人以上が障害者雇用の法定雇用率の対象。
<平成30年4月から>
従業員45.5人以上の事業主が対象。


障害者雇用率が変更する理由は、「障害者雇用促進法」の法定雇用率の計算に精神障害者も含むことになり精神障害者雇用が義務化されたためです。
実は、今まで障害者雇用促進法の対象は、身体障害者と知的障害者のみが対象で、精神障害者は含まれていませんでした。

「法定雇用率」の計算式

         障害者常用労働者の数 + 失業している障害者の数
法定雇用率 = —――――――――――――――――――――――――――――――――    
            常用労働者数 + 失業者数

この障害者の範囲に精神障害者が追加された訳です。

これまでと同様に対象となった事業主は毎年6月1日時点の障害者雇用状況について障害者雇用状況報告書の報告義務があります。
それから、障害者の雇用の促進と継続を図るための「障害者雇用推進者」を選任するよう努める義務があります。

この2. 2%も経過措置であって、平成30年4月から3年を経過する日より前は民間企業の法定雇用率は2.3%と0.1%引き上げされます。
なお、障害者雇用の法定雇用率が2.3%になった場合には対象となる事業主の範囲が従業員数43.5人以上に拡大されますのでご注意ください。

何かご質問等ありましたら、お気軽に当事務所までご相談ください。
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